先物取引被害Q&Aコーナー| Q1 | 大学の後輩という人が来て、 東京コーンの先物取引を勧められました。 確実に儲かると言っていますが・・・。 |
A1
そのような取引に絶対に手を出してはいけません。
先物取引というのは、ハイリスク・ハイリターンが特徴ですが、
素人の場合は、99%がハイリスクです。
構造的に、一般の方は損をするようになっているのです。
| Q2 | 先物取引について、一般投資家を保護する法律には、 どのようなものがありますか。 |
A2次の表の通りです。
| (広義) 先物取引 |
┏ | 商品先物 | ┏ | 商品先物 | ┓ | 商品取引所法(国内)・ 海外先物規制法(海外) |
||
| ┃ | ┣ | 商品指数先物 | ┣ | 商品取引所法(国内) | ||||
| ┃ | ┣ | 商品(指数)オプション | ┛ | |||||
| ┗ | ┗ | 商品ファンド | ━ | 商品ファンド法(国内・海外) | ||||
| ┏ | 金融先物 | ┏ | 株式関係 | ┏ | 株価指数先物 | ┓ | 証券取引法(国内・海外) | |
| ┃ | ┗ | 株価指数先物オプション | ┣ | |||||
| ┃ | ┣ | 債券関係 | ┏ | 債券先物(国債先物) | ┣ | |||
| ┃ | ┗ | 債券先物オプション | ┛ | |||||
| ┃ | ┣ | 金利関係 | ┏ | 金利先物 | ┓ | 金融先物取引法(国内・海外) | ||
(注)商品指数先物・商品(指数)オプションは、海外については規制がありません。
| Q3 | 先物取引業者の手口を教えてください。 |
A3
先物取引被害には一定のパターンがあり、
顧客の大半は、この全部又は一部です。
1.
まず、先物取引のきっかけは、電話や訪問によって、
「学校の先輩(後輩)」、「同郷」などと言われ、
外務員と面談することから始まります。
その際に外務員からは、
「先物取引は、絶対儲かる、今が底値。任せてほしい。」
などとハイリターンの話を強調され、先物の危険性や追証、
相場が逆にいった場合の対処の仕方(仕切、難平、両建)などの説明は
ほとんど受けないまま、最初は比較的少ない金額で、
どういうわけかほとんどが買玉から始めます。
最初の取引では利益が出る場合が多いのですが、
利益が出てもそれを委託者に送金するということはありません。
利益を次の取引の証拠金に入れ、これを数回繰り返し、
建玉を増やしていきます。
こうして、ほとんどが、取引からわずか1ヶ月もしないのに、
何十枚もの過当な取引をさせられます。
2.
建玉してから数日後、突然、外務員から
「値が下がりました。追証がかかります。
これは一時的なもので、両建をしましょう。必ず回復します。
今やめると、出した証拠金だけでなく、
もっとお金を追加してもらわなければならなくなるかもしれない。」
などと言われ、どうしていいのかわからず、
「保険のようなもの、後で回収できる」
という外務員の言葉を信じて、両建することになります。
しかし、両建してしまうと、
その後は泥沼に引きずり込まれてしまったも同然です。
両建のままだと、値が下がった買玉を仕切るわけにもいかず、
新たに建てた売玉は、さらに値が下がらないと仕切れなくなります。
そうなるとまた、最初の買玉に大きな追証がかかるので同じことです。
3.
そこで、最初の買玉と両建の売玉は様子を見ておき、
その間に、また新たな建玉を勧められ、
今度は、まったく違う商品を勧められることも多いのです。
新たな建玉をしても、また同じような事態になり、
両建などの問題が生じ、その間、売り直し・買い直し、
途転、手数料不抜け、日計りなどの、
いわゆる特定売買をさせられます。
また、頻繁に無意味な反復売買(転がし)をさせられ、
手数料がかさんでいきます。
こうして、当初は100万円前後で取引をしようと考えていたのに、
いつのまにか、数千万円にまで膨れ上がってしまいます。
4.
そこで、取引をやめたいと外務員に言っても、
「今やめると、これまで出した証拠金は全部なくなるし、
その他に差損金を負担してもらうことになる。
今度は、課長を担当者にします。
支店長が直接担当しますから大丈夫です。」
などと言って、担当者を変更し、仕切を拒否、回避し取引を継続させます。
しかし、それでも結果は同じで、ますます被害は拡大してしまいます。
| Q4 | 先物取引業者から、 「危険性は説明したし、 それを承知する一筆ももらっているから、 裁判で争っても無駄だ」 と言われました。 裁判に持ち込んで勝てるのでしょうか。 |
A4
断言はしませんが、たいていの場合は勝てます。
但し、そのまま請求額を認められることは少なく、
顧客に過失があったとして、過失相殺を適用され、
請求額の何割かカットされることが多いようです。
| Q5 | 私の周りで先物取引をやって儲けた という人はほとんどいません。 確率的には半々だと思うのですが、 儲けている人もいるのでしょうか。 |
A5
農水・通産両省が平成9年9月に発表した統計では、
取引客のうち80%が損をしていることが明らかにされています。
これはプロを含めての統計ですから、
素人が先物で儲けるなど、例外中の例外でしょう。
また、年間10万人の委託者のうち90%が素人で、
多くの委託者は、約1年間の取引で拠出金の大部分を失い、
業界に強い不信感を持って取引から撤退しているといわれています。
この原因の1つに、
業界は、もっぱら手数料稼ぎを目的とし、
客の資金が底をつくまで巧みに取引を繰り返させる
という方法があります。
儲ければ委託証拠金に組み入れさせ、
損をすれば追証・難平(ナンピン)、両建をさせ、
仕切らせることなく取引をどんどん拡大していきます。
そして、底をついたと見るや、
さっさと強制的に手仕舞いさせてしまいます。
無一文になった顧客が文句を言っても、
先物取引会社は相手にしてくれません。
| Q6 | 先物取引の外務員は、 「客殺し」という方法を用いるそうですが、 それはどんな方法ですか。 |
A6
1.
先物取引は、相場が予想通り動くか否かであるから、
一見、リスクとリターンの確率は、
それぞれ50%のように錯覚するが、そうではない。
先物取引では、手数料が極めて高額であり、
仕切るたびに、利益は半減し、損は1.5倍増しとなる。
2回仕切っただけで、利益はゼロとなり、損は倍となる。
先物業者は、ひたすら建球→仕切を繰り返すから、
顧客が最終的に利益を上げる確率は、
ほとんどゼロに近くなる。
2.
資産運用を任された外務員は、多量・多数回の取引を行い、
手数料を顧客から搾り取るだけ搾り取ろうとします。
@ まず多額の預金をできるだけ投資させる。
最初は少額でも、言葉巧みに短期間でほぼ全預金を
投資させるように仕向ける。
A (相場が予想通り)動き、利益が出ても、払い戻すことはない。
これを証拠金に組み入れ、取引を扇形にどんどん拡大させる。
B (相場が予想外)になり、追証がかかっても、手仕舞いには応じない。
というよりも、追証は、外務員にとって、
待ちに待っていた絶好の機会である。
顧客は、どうしてよいかわからず、
ますます外務員の言いなりになるからである。
外務員は、すかさずナンピン買いか両建をさせ、
多量・多数回の取引を推し進める。
このとき、それでも手仕舞いを求める顧客に対しては、
a. 自分の上司を担当者にさせる。
b. 別の商品を勧める。
という手法を駆使する。
C この間、意味のない取引が繰り返し行われる。
同じ日に、同じ商品を仕切ったかと思うと、
また建玉したりすることも珍しくない。
D 顧客の資金が底をついても、借金をさせてまで搾り取ろうとする。
明確に、あるいは暗に借金を進める。
借金による資金は、さらに多くの建玉資金に向けられ、
取引量はひたすら増大し、先物会社の手数料は増加し続ける。
E 顧客から搾り取れるだけ搾り取り、これ以上手数料は稼げないと
判断した外務員は、とたんに態度を変える。
因果球の放置である。
3.
この「客殺し」手法を図解すると以下「客殺し手法の図解」の通りです。
この繰り返しによって建玉をどんどん増やし、 手数料を稼ぐ。(扇形売買)